BEFORE 敵の数が多い。 フランキーは、当初の作戦を実行する事に決めた。 じりじりと、敵に追い立てられるように、麦の里へと近づいていく。 集落の姿を目の当たりにした時、敵は、勝利を確信していきり立つように一気に押し寄せ始める。 「押せェ!!追い詰めれば、鉄の里が手に入るぞ!!」 フランキーが叫ぶ。 「退け!!奥まで退け!!」 ルフィ達が食い止めていた間道からも、数個の隊がなだれ込んでくる。 山間から、ルフィや関軍の兵士らも追い立てられるように、集落の中へ飛びこんだ。 「ルフィ!!大丈夫か!?」 「おれは大丈夫だ!!…ごめん!!あいつら、次から次へと湧いて出やがって!!」 「一気にカタをつけるために、ありったけの戦力を投入してくれたみたいだな…スーパーだぜ!!」 フランキーは、ちらと山肌の方を見る。 「…ウソップのやつ…まだか?」 「………。」 寄せ来る敵。 次第に味方の疲労も濃くなる。 鉄砲の玉も、大砲の弾も、矢も、尽き始めていた。 「サンジ、ルフィ…神社まで退くぞ。」 「…おう。」 「わかった…。」 フランキーが声を挙げる。 「ザンバイ!!」 呼ぶ声に、小隊を率いていた大男が、フランキーの側に駆け寄った。 「なんです!?アニキ!?」 「…手筈通りだ。…お前ら逃げろ。」 「…アニキ達は…!?」 「最後まで、連中を奥まで誘い込む。」 「…けど!!」 「おいおい、そんな顔をすんな。死にやしねェよ。手順は教えてあるだろうが。頼むぜ。」 「!!」 その時 村の一角から火の手が上がった。 「火矢を…!!」 「野郎!!」 飛び出そうとするルフィをサンジが止める。 火の手はあっという間に広がった。 村が、紅蓮の炎に包まれる。 「急げザンバイ!!焼け死ぬ前に、全員逃げろ!!」 「アニキィ!!」 「大丈夫だ!!」 精練所を見つけたのか、そちらの方角から歓声が挙がった。 「…今のうちだ!!急げ!!おれ達も行くぞ!!」 「おう!!」 火は、麦の生活すべてを呑み込んでいった。 フランキーの鍛治小屋 ロビンとクローバーの家 ルフィの遊んだ原 ナミが遊んだ広場の木 ウソップの家…。 敵の頭が叫ぶ。 「精練所さえ手に入れば他に用はない!!刃向かう者ごと焼きつくしてしまえ!!」 「申し上げます!!捕らえた里の者の話ですが、この里の奥の社に、珍しい玉鋼が奉納されているとか…。」 「珍しい玉鋼?」 もう、その玉鋼はない。 サンジの手に渡り、すでにゾロの手の中にある。 それは、里の誰もが知っている事だ。 「詳しく教えろ。そいつをここへ連れて来い。」 引きずられるように連れてこられた里の男。 もう、息も絶え絶えだ。 傷だらけの顔を、髪を掴んで引きずりあげられ 「おい、その玉鋼とは、一体どういうものだ?」 「……伝説の大鍛治が…煉った…純鉄…。」 「純鉄だと!!?」 その値、千金に比する。 里を落とし、主君に献上すれば…いや、あるいはもっと上の…。 「どこだ!?その社は!!?」 「探せ!!社だ!!」 討ち捨てられた男は、狂った目で奥へと駆けて行く兵らを見送り、苦しい息の中でにやりと笑い、息絶えた。 「フランキー!!来たぞ!!」 ルフィが叫んだ。 「よし!!十分だ!!」 と どんっ!! 音と共に、空に赤い煙が上がった。 「あれは!?」 「ウソップだ!!」 フランキーも、懐から火薬筒を取り出し、その場で火をつける。 どどんっ!! 返すように、黄色い煙が上がった。 即座に、3人は鉄の鳥居を背に、押し寄せる敵の前に立つ。 押し寄せる敵は連合軍。 にわか仕立ての合流であるが、この里を完全に鎮圧するまでは手を組むのだろう。 ルフィが、少し首をかしげてフランキーに尋ねる。 「なァ、フランキー。作戦はわかってるけど、この後、おれ達どうやって逃げるんだ?」 「…あ―…そこまで考えてなかったなァ…。」 「…ああ…やっぱりな…そうじゃねェかとは思ってたんだ…。」 「どーすんだよ?おれ、カナヅチだぞ?」 「よし、任せろ。」 サンジが言った。 「え?任せていいのか?サンジ?」 「あぁ、運に。」 「あ、やっぱり?」 3人とも、瞬間迷ったが 「…ま、こういう事もありだろ?」 サンジの言葉にフランキーが 「すまねェな。」 「おや、まさか死ぬ気?」 「いやぁ、そんなつもりはねェ。」 「じゃ、謝んな。」 「おう。」 「だいじょーぶ!なんとかなる!おれ達は運がいいんだ!!」 3人の前に、500はいる大軍。 「わずか3人で、刃向かうつもりか。」 「………。」 「その社の中に、珍しい物があると聞いた。出してもらおう。」 「………。」 「おとなしく従えば、命は助けてやってもよいぞ。」 「………。」 ふっと、サンジが笑った。 「毛唐、何がおかしい?」 「無ェよ。」 「何?」 「ここにはもう、その珍しい物は無ェ。」 「なんだと!?」 「苦し紛れの嘘を申すな!!」 「…どうしてもそれが欲しけりゃ、関の虎の腰を狙うしかねェぜ?」 「!!」 「……御苦労さま、もう、それもできねェだろうけど。」 サンジが、艶やかに微笑んだ。 その氷の微笑に、兵らが背筋を凍らせた時。 どぉん!! 爆音 だが、それは遠くから聞こえた。 瞬間身を固くした敵兵は、なんだ?という表情で、音の方向を探った。 フランキーが笑う。 「遅ェよ、ウソップ。」 ルフィも笑った。 「いっしっしっし!!おもしれェ!!」 「…面白がるな…掴まれ!!ルフィ!!」 3人の体が跳躍した。 鳥居の上に飛び移り、そのまま、社殿の屋根へと上がる。 「逃がすな!!」 兵らが、社殿の中の物を求めてどっと前へ繰り出した。 山肌からの爆音など、気に止める者がいなかった。 その混乱に紛れて、3人は裏手の、ほぼ垂直に切り立った山肌に取りつき駆け登る。 「逃げたぞ!!」 「構うな!!里は落ちたのだ!!もういい!!雑魚の一人や二人…!!」 しかし、どこにも聡い人間はいる。 「…おかしい…なぜ、この里には他に人がおらぬ…?」 「逃げたのであろう?」 「まるで…とうの昔に打ち捨てたような…暮らしの臭いがしないのだ…。」 「………。」 ざわめきが起きる。 「タタラに火は入っておるのだ、ここが麦の里であることに間違いはない!!」 「ならば!!一片の鋼も無いのはなぜだ!!?」 「………。」 「あやつら…先程何かを合図し合っておったな…。」 「まさか…!!」 ごぉぉぉぉぉぉぉぉ… 「!!?」 どどどどどどど…… 音鳴り。 空気が震える。 地が揺れる。 草木が揺れ、鳥が一斉に飛び立ち、林の間から獣たちが逃げ惑う。 ご―――――っ!!! 「水だ!!」 「うわぁああああっ!!」 すさまじい土石流。 鉄より強いパワーを持って、巨大な水の塊が、一気に麦の里へ押し寄せた。 「逃げろ…!!」 「押すなぁ!!」 「道を!!道を開けろ!!」 「おれが先だ!!」 「助けて…!!」 「ぎゃああああああっ!!」 村を焼く火は大量の水で一気に消しとめられた。 しかし、水の勢いは場所の区別なく襲いかかり、一瞬にして麦の、タタラの里を押し流す。 里の誇りのタタラも、その命を終えた。 深い谷の村は、瞬く間に水の中に沈んでいく。 秋水の里を閉ざすために造られた堰を、ウソップ達が破壊したのだ。 堰を切ればこうなると、クローバーに告げられていた。 秋水に移る時は、この里を水底に沈める。 古くとも、タタラを奪わせない。 その覚悟の上での移住だった。 水かさはどんどん増していく。 人間の足と、自然の力では、到底自然の方が強いのだ。 「急げ!!急げ!!」 迫りくる水。 必死に登る彼らに水飛沫が掛かる。 ふと、彼らの前に、必死に山肌にしがみつく、怯えた一匹の子狸の姿が見えた。 「……!!」 「ルフィ!!ほっとけ!!」 「…っ!!」 フランキーが叫んだ瞬間。狸が落ちた。 反射的に 手を伸ばしてしまうのがルフィなのだ。 「ルフィ!!」 足を取られ、ルフィは右手に狸を抱えたまま 「うわあああああああぁっ!!」 「ルフィ―――っ!!」 理屈などなかった。 激流の中に、サンジも身を躍らせる。 叩きつけられる衝撃があった。 激流は視界を奪い、感覚も筋力も奪って行く。 かろうじて触れたルフィの腕をしっかりと握り、引き寄せ、抱え込んだ。 ( …ゾロ…!! ) 遠のく意識の中で、浮かんだのはゾロの顔。 『見えねェ。』 いきなり払われた角隠しの向こうに見えた顔。 これが、今夜、抱かれる相手。 今夜、殺す相手。 いつもの事と思っていた。 いつもの様に女を振る舞って、いつもの様に女を抱いていると惑わせて、そしていつもの様に寝首を搔くだけだ。 そしていつもの様に、元の姿に戻り、また次の獲物をどこかで狩る。 この日々が 死ぬまで続くだけ そう思っていた。 『真名は?』 『お前が欲しい。』 『明日の命はいらない。お前にくれてやる。』 『お前だけだ。』 『好きだサンジ。』 ゾロ ゾロ ゾロ もう、他の名なんか呼びたくない。 お前を知って、お前を愛して、おれはおれを愛する事を覚えた。 お前に愛してもらって、おれはお前に愛されているおれを愛しく思えた。 だから生きたいと願った。 お前と一緒に お前の為に お前の愛するものの為に 守りたいものの為に 待ってるから ずっとここで待ってるから 約束したんだ 『ここにいろ。』 ここにいる おれは どこにも行かない これまでもこれからも ずっと ずっと 「ぷはぁっ!!」 ルフィを抱えたサンジは、渦巻く激流に流されながら水面に浮かんだ。 「サンジ!!」 フランキーが必死に手を伸ばそうとするのが見えたが 「来るな!!フランキー!!上がれ!!まだ水が来るぞ!!」 「だが…!!」 「あぶねェ!!」 巨木が、フランキーのいる山肌に叩きつけられる。 「上がれ!!」 「クソぉっ!!」 「ルフィ!!ルフィ!!目を開けろ!!ルフィ!!」 「……っ…。」 薄く、目が開かれる。 腕にはまだ、しっかりと狸を抱えていた。 「しっかりつかまれ!!放すなよ!!」 「…ごめ…っ!」 「謝ってるヒマはねェ!!ナミを泣かすつもりか!?」 「……っ!!」 「いいか、ルフィ。…あの先にある、松の木が見えるか?」 「見える。」 「あの木を掴むんだ。やれるな?」 「…おう!」 「直だ!来るぞ!!」 濁流に揉まれ、押し流されながら 「うおおおおおおっ!!」 ルフィの手が、木の枝をがっちりと掴む。 しかしその瞬間 「ぐはぁっ!!」 「サンジ!!?」 水の中を揉まれ転がる岩に、ルフィを掴んでいた側の肩を強打された。 腕が離れた!! 「サンジ―――――っ!!」 ひとり、激流の中に押し戻される。 駆けこんだフランキーが、ルフィを引き上げた。 「サンジ!!」 「サンジィ!!」 ( …ヤべェかも…。 ) 目がかすむ 息が続かない 意識が遠のく …ゾロ… …待つって言ったけど… …もう…ダメかも… 『あァ?あの野郎、溺れ死にやがったってのか?なっっっさけねェな!!』 サンジの目が見開かれる。 「…死ぬかよ!!クソ野郎!!」 似た者夫婦 最後の力を振り絞り、サンジは水を掻いた。 光が見える。 「…っはぁっ!!」 したたかに水を飲んでいる。 あがいても、体は激流に流され続ける。 谷一点に流れ込む水。 渦を巻き、谷を叩く。 山肌から離れたら、助かる術がない。 「…くっ…。」 何か 何か手掛かりになるものを…! 必死に伸ばす手。 「サンジ――――っ!!」 ルフィの声が、水の爆音の向こうに聞こえる。 …ダメだ…もぉ… …ゾロ…! 指先から 力が抜け落ちようとした時 腕に、何かが巻きついた。 「……!」 「サンジィ!しっかりしろォォ!!」 「…ウソ…ップ…?」 ウソップだ。 谷の上から、サンジの腕を紐で捕らえた。 「今引き上げる!!がんばれ!!」 「………。」 「サンジ!!」 フランキーとルフィが、ウソップの元へ駆けつける。 「ウソップ!!」 フランキーが叫んだ。 紐の、岩に当たる部分が切れかかっている。 「サンジぃぃ!!」 「何とかしろォ!ウソップ!!」 「…ふぬぬぬぬっ…!!」 サンジ自身、気力を振り絞って片方の手を伸ばす。 いきなり ルフィが、谷の上から跳躍した。 下は激流! 「何やってんだァ!!ルフィ――!?」 と、ルフィは濁流に浮かぶ巨木の上に降り立った。 流れに乗り、巨木はサンジめがけて―― 「サンジ!!掴まれェ―!!」 「……ルフィ……っ!」 ルフィの手がサンジを捕らえた瞬間 「うおおっ!」 紐が切れた。 仰向けに倒れるウソップ。 「ウソップ!他の連中どうした!?」 「すぐに秋水に向かった!おれは…こっちが気になってよ!!」 「助かったぜ!!よくやったな!!」 「いや!まだ…!!」 サンジとルフィ 「…なァルフィ、聞いてもいいか?」 「ん?なんだ?」 「…この後…どうする…?」 「……ん〜〜〜〜〜??……どうしよっか?」 「あ、やっぱり…。」 でじゃぶ。 サンジはため息をついた。 「ルフィ!!サンジ!!」 フランキーの声。 「掴まれ!!」 頭上で、ぶんぶんと振り回しているのは藤の蔓。 投げられたそれを、ルフィが一発でキャッチする。 「引くぞ!ウソップ!!」 「オーエス!!」 やっとの思いで谷の上に上がり、4人は下を見下ろした。 「………。」 サンジ以外の3人にとって、生まれて育った大切な故郷。 それを、自分達の手で水底に沈めた。 家も、畑も タタラも、鍛冶場も 大切な思い出も 水が、わずかに引き始めた。 流れが、本来の方向に向かい出したのだ。 「この水はどこへ流れて行く?」 サンジの問いにフランキーが 「溢れた分は…おそらく桑折川へ流れ込む。」 「そうか…。」 「ここは…もう水浸しのままか?」 ウソップがうなずく。 「…そうか…。」 ルフィが言う。 「…悲しくなんかねェ。みんな生きてる。」 3人とも、大きくうなずいた。 桑折川にどっと流れ込んだ大量の水は、溢れ、関城に押し寄せていた敵兵をも飲みこんだ。 軍の兵の大半を失い、日之出軍は退却した。 旻長も、日之出の敗退を知ってすぐに軍を引き揚げた。 秋水の麦の里 勝利の知らせに、新たな里は沸き立った。 かつての里を失ったが、ここにこうして新たな火は燃えている。 嘆く事はない。 「サンジ殿…。」 クローバーが出迎える。 「…ご苦労じゃった…。」 「………。」 サンジは微笑んで首を振った。 「おれは何もしてない。」 今度は、クローバーが首を振る。 「ゾロも…必ず戻る。」 「もちろん。」 「さぁ、城に、この勝利を報せてくだされ。」 サンジは大きくうなずいた。 ルフィと共に、城に入った。 初め、氷雨の方そっくりなサンジの姿に誰もが仰天したが、ルフィが一緒なのだ。 止め立てされることなく、本丸へ入る事が出来た。 そして 「ああああああああああああああああああああああああ!!」 サンジの姿を見るなり 「…チョッパー…。」 「うわあああああああああああああああああああああん!!」 「………。」 その胸に飛び込み、すがって、チョッパーは大号泣する。 「うわあああ!ああああああ!!うわああああああああ〜〜〜〜〜!!」 「…よく頑張った…よく頑張ったな!」 「おで…おで…がんばっで…がんばっで…おで…こわ…ごわがっ…!! ああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!ごわがっだよぼぉ〜〜〜〜〜〜!!!!!(あねうえ)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」 家老が、涙をぬぐいながら言う。 「本当に…ご立派でしたぞ!!」 サンジが来ていると聞いて、たしぎも広間へ駆けこんできた。 「!!!!(義姉上)…様ァ…!!」 こちらも 「ああああああああああああああああああああああ!!」 両手に、2人を抱きしめる。 そして 「ルフィ―――!!」 「よォ、ナミ!!」 「あんた…怪我してるじゃない!!」 「だ〜いじょぶ!痛くねェ!」 ナミは、大きな目に涙を溜めて 「フランキーは!?ウソップは!?」 「大丈夫、みんな無事だ。」 「…よかった…!」 崩れるナミの頭を、ルフィはぽんぽんと叩いた。 不安げな表情を隠さず、ロビンが尋ねる。 「…里長は?」 「ん!無事だ!!…麦の里は沈んじまったけど、敵は全部やっつけた!!」 「よかった…!」 ルフィの言葉に、広間が湧いた。 「勝利じゃ!!」 「若君!!勝鬨を!!」 「え!?お、おれ!?」 「左様!!」 「で、でも、おれなんかが…!」 戸惑うチョッパーにサンジが 「何言ってる。」 ルフィも 「大将はお前だって言ったろ?」 家老も言う。 「若君、あなた様です。」 「………。」 たしぎが 「殿。」 と、そっと手に触れた。 チョッパーがうなずき、立ち上がり、赤い目をこする。 そして、腰の刀を抜いた。 ゾロが、出奔の折残していった秋水。 新たな里と、同じ名の刀。 刀を天に突き上げる。 「勝鬨だ!!」 「おう!!」 「…えい、えい、お――――!!」 「えい、えい、おう―――――!!」 勝鬨は、やがて山城全てを覆う。 チョッパーのその姿はあまりに小さく、幼いが、どんな強い武将よりも頼もしかった。 戦国最大の合戦、関ヶ原の戦いと、小さな国の誇りを守る戦いは、共にその幕を閉じた。 (2009/10/14) NEXT BEFORE 赤鋼の城 TOP NOVELS-TOP TOP