BEFORE 神父の叫びに、信者達が一斉に膝をつき、手を合わせ、 ハレルヤとグローリアを悲鳴の様に叫び続けた。 「…コッ…ク…?」 目の前のあまりの光景に、ゾロでさえ足が震えている。 まだしっとりと濡れた純白のそれは、大きくひとつ羽ばたいて、 サンジの体を包むように背中に収まった。 ゆっくりと、サンジの目がゾロを見る。 「…サンジ…。」 『吾は“熾天使−セラフィム−”……吾に…触れてはならぬ。』 ロビンが、感嘆する様につぶやく。 「…天使…。」 奇跡 確かに奇跡かもしれない だが仲間にとって、今、目の前のこの光景は 「……夢だ…おれ達悪い夢を見てるんだ……!!」 ウソップが叫んだ。 「うわあああ!サンジィ――ッ!!」 チョッパーの声はもう絶叫だ。 そんな叫びすら、人々の聖歌の声にかき消されてしまう。 純白の翼、黄金の髪、青く力強い瞳。 しなやかな指を軽く広げて、気品すら漂わせ 「…サンジ…!!」 静かに、“熾天使”は微笑んだ。 「うおおおおおおおおっ!!!」 ルフィの体が大きく跳躍した。 真っ直ぐに神父に飛びかかり、握った拳を寸での所で止め、叫ぶ。 「サンジに何をしたァ!!?」 ルフィに押さえつけられながら、神父は少しも怯まず 「…これでおわかりになったでしょう?あの方は熾天使。 我らの島をお救い下さる神の使い!!」 「違う!!!あいつはサンジだ!!おれ達の仲間だ!!」 「どけ!!ルフィ!!」 ゾロ。 いきなり、ルフィは肩を掴まれて後ろへ弾き飛ばされた。 ゾロの2本の刀が、神父の鼻先に突き付けられる。 「…許さねェ…絶対に許さねェ!!」 神父の目も、ゾロの目も狂っている。 赤く充血した目が、互いを睨み殺さんばかりに見開かれている。 すると、興奮した信者達が、どっと祭壇の方へ押し寄せた。 “熾天使”に一歩でも近づこうとして、我先にと手を差し伸べる。 グローリア グローリア グローリア 神に栄えあれ 神に栄えあれ 熱気 興奮 狂信 異様な空気が、堂内に充満している。 具現化された天使 目の前に、明らかな存在を示した“熾天使” サンジ 「ルフィ!!ゾロ!!」 「おい!みんなヤベェぞ!!トランス状態だ!!コイツラ何をしでかすかわからねェ!!」 「危険だわ!!逃げるのよ!!」 フランキーとロビンの声。 ロビンがナミを助け起こし、フランキーに預ける。 「…くっそォォォォォ!!」 ゾロの絶叫が響いた。 「コック―――!!」 押し寄せる信者の波。 差し伸べるゾロの手を、サンジは取ろうとしなかった。 ただ、不遜で傲慢な目が、ゾロを冷たく見つめるだけだ。 神父が叫ぶ。 「扉を閉めなさい!!異端の者達を出してはならぬ!!捕らえて審問にかけるのです!!」 どっと、後方の信者達が出口を取り囲んだ。 「逃げろ!!ゾロ!!扉が閉まる!!」 「閉じ込めるつもりですか!!?」 ウソップとブルックが叫んだ。 「…お前等逃げろ!!…おれは残る…!!」 「ゾロ!!」 ルフィが駆け寄り、ゾロに背中を合わせる。 「行け!ルフィ…!」 「駄目だ!!…置いていけるか!!」 「…コックをあんなにしたのはあの神父だ…あの野郎とっ掴まえて、元に戻す!!」 「……っ!!」 「必ず戻る…!行け!!」 ルフィは、祭壇のサンジを見、歯噛みしながら叫んだ。 「サンジィィ―――!!」 『………。』 「おれがわからねェのか!?ゾロがわからねェのか!!?サンジ!!?」 混乱の呈を見下すように見つめながら、サンジの表情はぴくりとも動かない。 「サンジ…!!」 ゾロは、押し寄せる群衆を払い、サンジへ手を伸ばした。 微動だにしないサンジの腕を、力任せに掴み引き寄せる。 『……!!』 一瞬、惑いの表情を浮かべたサンジの顎を掴み、激しく唇を重ねた。 「……!!」 「…きゃ…!」 仲間でさえ、ゾロの行動に驚いた。 信者たちが悲鳴を挙げる。 「……なんということを……!!」 神父が叫んだ。 「…異端だ!!」 「神をも恐れぬ不届き者!!」 「天の御使いになんたる不浄!!」 「異端だ!!」 「…悪魔だ!!」 「悪魔を捕らえろ!」 「悪魔を裁け!!」 「悪魔を火刑にしろ!!」 「殺せ!!」 「殺せ!!」 「殺せ!!」 狂気に揺れる聖堂。 燈された灯火が激しく揺れる。 唇を離した瞬間、見開いた青い目に“サンジ”の光がよぎった。 「……!!」 サンジの腕を掴み、そのまま当身を喰らわせる。 『…ぐぅ…っ!』 低く呻いて、サンジがゾロの腕の中で崩れた。 背中の翼も、ぐったりとしおれている。 「ルフィ!!」 「…おう!!」 同時に、ゾロはサンジの体をルフィに向って突き飛ばした。 ルフィはサンジを受け止めると、そのまま肩に抱え上げる。 「みんな逃げろ!!」 ルフィの声と同時に、ゾロは和道一文字を口に咥えた。 「……っ!……一世三十六…二世七十二…三世百八……!!」 ゾロの意図を察したのはルフィだけだった。 肩にサンジをしっかりと抱え上げて、ルフィは出口に向って大きく跳躍する。 「…ゾロ…!?」 「おいゾロ!!?」 「うわああああ!!逃げろぉぉぉ!!!」 「あああああああああ!!!」 「ヨホホホホホホ―――っ!!」 「煩悩鳳―――!!!」 「…もぉ…どうするのよぉ〜…まだ記録(ログ)が貯まるまで9日もあるのに、 あんな騒ぎになっちゃって〜〜〜〜。」 サウザンド・サニー号 人目につかない場所に停泊している彼らの船に、まだ追っ手はかかっていない。 ラウンジのソファに横になり、氷嚢を額にあてながらナミが言った。 フランキーが 「そっちより、マユゲの方が一大事だろうが。」 「…それはわかってるけど………。」 と、ロビンがナミの手を取り 「はい。」 と、一個の記録指針(ログポース)を載せた。 「何?これ?」 「次の島への記録指針(ログポース)。この島で売っていたの。」 「え!?永久指針(エターナルポース)!?」 「いいえ。ただの記録指針(ログポース)よ。 記録(ログ)が貯まる13日を待てない旅人が、街の道具屋で交換したり、買ったりするもの。」 「ええ!?そんなシステムがあったの!?」 ナミが飛び起きる。 ウソップが。ポンと手を打った。 「ああ、成程!!自分のログポースと、既にログの貯まったログポースと交換するのか!!」 「ヨホホホ!そのシステムなら、確かに13日を待たずに出航できます!!」 「ログが貯まるのが遅い島では、どこもやっているシステムよ。知らなかったの?」 「……知りませんでした……。」 でも 「あたしの記録指針(ログポース)、元はビビのものなのよ。…交換なんかしないから。」 ナミの言葉に、ロビンは微笑んだ。 「ええ、だから、交換しないで買ってきたのよ。」 「…よかった…サンジくんのケリがついたらすぐにでも出られるわね。」 「………。」 その時、医務室からチョッパーの悲鳴にも似た声がした。 「……骨も血管もある…こんなことって…!!本物だ…これ、本物の羽だ…!!」 声に、ウソップは医務室のドアを開けた。 ベッドにうつ伏せに寝かされ、半身を露わにして、ぐったりと気を失ったままのサンジ。 傍らに、その手を握ったまま、じっとサンジを見つめるゾロと、それを見つめるルフィ。 チョッパーは、震える手でサンジの背中から生えた6枚の羽を1枚1枚確かめている。 この緊張の時に、ルフィがポツンと言った。 「…サンジ、空飛べるのかな…?」 ナミもウソップもフランキーも、呆れた顔をする。 だが、至極真っ当な疑問だろう。 「…何か…手術を施されたのでしょうか?…古来より…キメラやスフィンクス… といった類の伝説のような…。」 ブルックの言葉に、チョッパーが首を振る。 「…ちゃんと、体の中から生えてるんだ…血管も骨も繋がってる。 植えつけたものじゃないよ…どういう仕組みだ?」 するとロビンが 「…蟲…じゃないかしら…?」 全員が声を揃えて 「コ?」 ゾロが、顔を上げてロビンを見た。 「…“蟲毒(こどく)”…知ってる?」 「………。」 ゾロは首を振った。 「…古来からの呪術…ひとつの壺の中にあらゆる毒虫を入れて蓋をし、 1週間だか10日だか…そのまま放置して…蓋を開けた時、生き残っていた虫が“蟲”。」 「うへェ…。」 ウソップがぶるっと震えて声を上げた。 「壺から生まれるから“壺毒(こどく)”とも言うわね。それを、殺したい、呪いたい相手に送るのよ…。 ゾロ、サンジはどこかで妙なものを口にしなかった?」 「………!」 ゾロは、ポケットからくしゃくしゃになった包みを取り出し、チョッパーに差し出した。 「…何…?」 受け取って、チョッパーが開くと。 「マシュマロだ。…お前にやると言っていた。」 「なに?これがどうしたの?」 「…コックが、あの教会で買ったもんだ。」 「うへっ!?」 ウソップが飛びのく。 「…あの教会で、こいつの試食品を食ったと言っていた。」 「…え?」 「…見本とこいつと…全然味が違うと言った…もしかしたら…それかも知れねェ。」 「………。」 チョッパ−が包みを確かめる。 すると 「…“天使のたまご”。」 「え?」 「ホラ…このお菓子の名前…。」 『天使のたまご』 シール部分に、確かにそう書いてある。 どういう仕組みか、何の目的か知らない。 だが、あの神父は、あの教会で自分が作り上げた“蟲”、 “天使のたまご”を食わせる人間を値踏みし、教会に現れたサンジに目を付けたのだ。 確かに、伝説にいう『熾天使』に、サンジの容姿は重なる部分が大きかったのだろう。 にょっと手が伸びてきて、チョッパーの手からルフィがマシュマロを持っていった。 そのまま、自分の口の中に放り込む。 「あ!ルフィ!!」 「………。」 「どこまでいじ汚ねェんだ!!コラァ!!」 「そんな危ないもの食べないでよ!吐き出しなさい!!」 だが もごもごと口を動かすルフィの目に、大粒の涙が浮かんでいる。 「…ちくしょう…ちくしょう…!!」 「………。」 その時 「……う……。」 低い呻き声。 同時に、しおれる様にうな垂れていた翼が、ひくんと震えた。 鳥が羽を伸ばすように、片方ずつぐぐんと伸ばされたそれは、当たり前の顔をしてサンジの背中を覆った。 「…サンジ…!」 ゆっくりと開かれた目が、すぐ側にいるゾロを捕らえる。 「…おれが…わかるか…?」 と、サンジは小さく笑い 「……“怪獣マリモン”。」 「ぶっ…!」 思わず吹き出したのはナミだ。 「サンジ…!」 「よかったァ…正気に戻ったな!」 上体を起こすサンジを助け、ゾロはそのまま翼ごとサンジを抱きしめる。 「………ごめんな………。」 ゾロは答えなかった。 ただ、抱きしめる手に力を篭めた。 仲間の前で、サンジを抱きしめるのは初めてだった。 それだけで、ゾロがどれほどサンジを案じ、苦しい思いをしているかわかる。 サンジもまた身じろぐ事もせず素直に、ゾロの抱擁を受けて目を閉じ、そっと背中に手を回した。 サンジはそのままゾロに体を預け、仲間にゾロと別れてからの経緯を語る。 「……船に戻る途中で、どうにも背中が痛くて辛くてよ… そうしたらカフェのおっさんが休んでけって言ってくれたから、 そのカフェで30分くらい休んでた…そしたら、ハーブティだって一杯飲ませてくれたんだが… …飲んだ次の瞬間に、天地がひっくり返った。」 「一服盛られたな。そいつも…てか、多分街中の信徒がグルなんだろう?」 フランキーが言った。 「だと、思う。…気がついたらあの教会で…体は思う様に動かねェわ、 背中は痛ェわ……。体の中から、内臓掻き回されてる感じだった。」 「……うへェ……。」 ウソップが呻いた。 「目の前にみんながいるのも、状況がまともでないのもわかってたんだが…体が全くいう事を聞かねェ …口を開いても、とにかく“触るな”って言葉しか言えなかった。」 「…“蟲”のせいかしら…?」 「…いや…そっちは多分…飲まされた薬と…あのクソ神父の暗示だと思う…。」 「あの神父の目的は何だ?」 ゾロが尋ねた。 「…知らねェ…ただ…まともじゃねェな…おれのことを…本気で天使扱いしてたからよ…。」 「…狂信者ね…。」 ロビンがつぶやいた。 「…この島…昔、黒死病…ペストで全滅しかけたことがあるの… その時にこの島を救ったのが天使だという伝説もあるわ…おそらく… 抗生物質を持ってやって来た外の医者を、そう捉えて伝えたようよ… 信心深さが…歪んだ形で狂っていったのかもしれないわね…。」 ロビンの推理に、誰もが背筋を震わせて黙りこむ。 ナミが大きく溜め息をついた。 「…問題は“これ”よね…。」 サンジの翼を見てナミが言った。 「やはり、あの神父を捕まえて取り除く方法を聞く以外にはないのでは?」 ブルックが言った時 「それは…。」 ロビンが何かを言いかけた、が 「なァ!!サンジ!!飛べるのか!?」 と、ルフィが身を乗り出して叫んだ。 先ほどまでの涙はどこへやら、目が好奇心にキラキラと輝いている。 「はァ?」 「だって、羽だぞ!?6枚も!!空島の奴らは飛べなかったけど!!」 するとウソップが 「そーだな!6枚もありゃ飛べるかもしれねェ!!」 「おおおおおお!☆▽☆サンジ!!飛べるのか!!?」 「アンタらねェェ!!」 チョッパーまで目がキラキラキラ…。 だが、サンジを抱えたままのゾロまでも 「……飛べるのか?」 「飛べるか、アホぅ!!」 「えええええええ!?飛べねェのかァァ!?」 「何で泣くんだ、ルフィ?」 「かっこいいのに〜〜〜〜〜〜(泣)」 「かっこいいのに〜〜〜〜〜〜(泣)」 「かっこいいのに〜〜〜〜〜〜(泣)」 ウソップとチョッパーまで泣く。 自由に空を飛べるはず♪ いや、違うから…。 フランキーがつぶやく。 「…この異常事態まで楽しめるってどーだよ、この連中。」 「ヨホホホホ!スバラシイ!天使のいる船!どこにもありませんですねー!」 「在ってたまるかってのよ!!そこ!面白がらない!!」 サンジが小さく笑い 「…動かせねェんだよ…おれの意志じゃ…。」 「動かせない?」 ロビンが問う。 「…こいつ…どうやらおれの背中に巣食った別の生き物みたいでさ…。」 「うぐっ!!」 ウソップが怯んだ。 あっけらかんとサンジが言う。 「こいつ自身が、“飛びたい!”って思えば飛べるかもな。」 「物騒極まりないじゃない!!」 ナミも叫ぶ。 「…断崖絶壁の吊り橋の上で、このコが飛びたいって思ったら、飛べるのかしら?」 「怖ェコト言うなァァ!!」 ロビンの疑問に叫んだのはウソップ。 そしてルフィも叫ぶ。 「よし!吊り橋を探せ!!」 「探さねェよ!!」 どこまで能天気なんだ船長? そんな能天気な船長に鉄拳を食らわせて、ゾロが言った。 「…そいつに意識が乗っ取られちまうってことは…ねェのか?」 「…こんな羽に乗っ取られるような、ヤワなヤツだと思ってんのか?」 サンジの言葉に、ルフィが血の出た鼻にティッシュを詰めながら。 「んじゃ、いいじゃん?そのまんまでも。」 「いい訳ないでしょ!チョッパー!何とかなんないの!?」 「だってこの羽、もうサンジの一部になっちゃってるんだもん。 どーにもならないよ。足切れ、腕切れって言ってるのと同じだぞ? …切り落とせない事もないけど…準備がいる…多分出血もかなりするだろうし …下手をすると命に関わるかも…。」 チョッパーの言葉に、ゾロはサンジの肩を抱いた手に無意識に力をこめた。 痛かったが、サンジは黙って微笑んでいる。 そして 「…まぁ、共存はしていけるとは思うけどな。…問題は…風呂に入る時とか服とか邪魔になるよな〜。」 「…おい…。」 「なぁ、羽ってさ、石鹸で洗っていいのか?それともシャンプーがいいのかな? なァ、ナミさん、ロビンちゃん。どっちだと思う?」 「…サンジくん…。」 「山鳥でも水鳥でも、石鹸類はダメよ。特に水鳥は。」 ロビンが真面目に答える。 と 「ん?」 チョッパーが、耳をピクピクと動かした。 「誰か来る!それも大勢!!」 ゾロとサンジ以外の全員が立ち上がった。 ゾロは、 「ここにいろ。」 「………。」 サンジは笑って、素直にうなずいた。 刀を携え、立ち上がる。 ルフィが、拳を鳴らす。 ウソップもカブトを肩に担った。 フランキーが鋼鉄の腕を晒し、チョッパーは人型になる。 ナミも天候棒(クリマタクト)を手に立ち上がる。 ゆっくりと甲板に向う彼らの最後に、ロビンが付いてゆき、ドアを閉めながらサンジを見て 「…あの神父も…おそらくその羽を…“蟲”を取る術は、知らないと思うわ…。」 と、言った。 サンジは笑い 「だろうね…。」 「………。」 「取るつもりなんか、はなっから無ェんだ…。知る必要も無ェ。」 「…ムリはしないで…。」 「…ありがとう…大丈夫…泣きたい時はちゃんと泣くよ。」 ロビンは微笑んで、ドアを閉めた。 サンジは、ゆっくりとベッドから降り、薬品棚のガラスに映る自分の姿を見た。 「…何が天使だ…バケモノじゃねェか…。」 いっそ、悪魔の実を食わされた方のが救いもある。 それでも、ゾロも、ルフィも、ウソップも、チョッパーも、ロビンも。 軽口を叩いてくれたのが嬉しかった。 本当は、目の前のガラスを叩き割りたい衝動を、仲間の明るい言葉に助けられて トン ひとつ、小さく叩いて、サンジはひと粒涙を零し、笑った。 (2008/12/18) NEXT BEFORE 熾天使は笑うTOP NOVELS-TOP TOP